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不妊スクリーニング


当院ではブライダルチェックとして、簡単な月経周期のスクリーニングをご提案しております。気になる症状がなくても、排卵しているか、などとなんとなく不安という方はご相談ください。

スクリーニング検査しながら、タイミング療法や人工授精を同時に進めていくことが可能です(人工授精を行う場合は事前にご主人またはパートナーの方の感染症採血が必要です。)。排卵障害がある場合は、次の周期から排卵誘発剤を検討することもあります。

~受診をご検討の方へ~

当院には不妊治療が専門の生殖医療専門医が在籍しております。

初診時は医師からの説明時間が長くなりますので、比較的空いている金曜日以外の平日午後に来院していただけますとゆっくりお話ができます。

初めて受診していただく日は、下記の①月経2~5日目の間ですと、検査をスムーズに進めていくことができます。また、③排卵前で診察すると排卵のタイミングをご提示できる可能性があります。

しかし⑤月経周期に関係なくできる検査もございますので、ご都合に合わせて受診していただいても結構です。

②卵管通水検査については、診察後にご予約いただきます。受診当日に受けていただくことは原則できませんのでご了承ください。

なお、一部の検査は自費になります。不妊症の診断がつかない場合は、自費の検査が多くなる可能性があります。

当院では診療科の特徴から男性の方の来院を制限させていただいているため、⑥ご主人様やパートナーの方の検査は予約制としております。当院の隣の春日後楽園しのぶクリニックhttps://shinobu-clinic.com/ では泌尿器科の男性医師が診察を行っておりますので、ご主人様やパートナーの方にはこちらもご案内しております。

 

~不妊スクリーニングの流れ~

①月経2~5日目の検査
・超音波:月経期に超音波を行うと、卵巣に小さい卵胞(胞状卵胞)が見えます。その数を数えて卵巣の状態を確認します。AMH(自費採血)と合わせて、卵巣機能を確認する大事な検査です。このときに見えた前胞状卵胞のうちの一つが発育して、排卵に至ります。ただし、前の周期でうまく排卵しなかった場合などは卵巣に遺残卵胞を認めることもあります。その場合は、血液検査は行いません。
また、子宮内膜が一番薄い時期なので、内膜の状態を確認します。内膜ポリープなどが判明することがあります。

・血液検査:ホルモン基礎値を測定します。

②月経後の検査

・卵管通水検査:月経が終わってから排卵前までの間に、子宮・卵管に生理食塩水を流して、超音波で観察をします。この時期の来院が難しければ、確実に避妊していただくことで排卵後に行うこともあります。卵管閉塞の有無や子宮の内部の形態を調べます。クラミジア検査が陰性であることを確認してから行います。多少痛みを伴いますので、不安な方は検査の15~30分ほど前に鎮痛剤(内服または座薬)を投与いたします。検査後は、感染症予防のために抗菌薬を内服してください。痛みを伴う検査ですし感染症を引き起こすリスクもあるため、不妊症の診断がついてから行うことをお勧めいたしますが、ご相談は承ります。

③排卵前の検査
・超音波:卵胞のサイズや子宮内膜の厚さを検査し、排卵日を予想します。月経周期によって、適切な診察日を予想します。通常月経周期28日の方ですと14日前後で排卵します。周期の短い方は卵胞発育が早いため排卵も数日早くなり、周期の長い方は卵胞発育がゆっくりのため、排卵まで複数回診察することもあります。人工授精の方は、人工授精を行う日を決めます。

・尿検査:尿中のLHという下垂体ホルモンの増加を確認し、排卵日を予測します。超音波の診察の日に排卵しそうな卵胞を認めたら行うことがあります。的確な時期に来院が困難な場合は、市販の排卵チェッカーを使用していただくか、院内でご購入いただいてご自身で検査してただきます。

・フーナーテスト(性交後試験):検査前日の夜もしくは当日の朝に性交渉を行ってから来院していただきます。子宮頸管粘液を採取し、子宮頸管に精子が進入できているかを判定します。検査日が排卵直後になる可能性もあります。

④排卵後の検査
・超音波:排卵前の卵胞の大きさと比較し、排卵したかどうか確認します。子宮内膜が厚いか確認します。
・血液検査:基礎体温が高くなる排卵後5~6日目のホルモン値を測定して黄体機能が十分か確認します。

⑤月経周期に関係なくできる検査
・子宮頸部細胞診: 子宮頸がん検診です。月経中以外でしたらいつでも行えます。文京区の区がん検診を利用していただいても結構です。

・クラミジア抗体検査(血液検査)
・AMH(抗ミュラー管ホルモン): 卵巣機能の予備能を判断する目安となります。自費診療です。
・感染症: B型肝炎、C型肝炎、HIV、梅毒を検査します。妊娠前に判断することにより、先に加療することができます。フーナーテストや人工授精を行う場合は、ご主人・パートナーの方にも必ず検査していただきます。自費診療です。
・風疹抗体価: 妊娠中に風疹に感染すると、赤ちゃんが先天性風疹症候群になることがあります。風疹抗体価を測定することで、風疹への抵抗力がわかります。抵抗力が低い場合(16倍以下)は、風疹予防ワクチンを打つことをお勧めします。ただし、生ワクチンのため打ってから2か月間の避妊が必要になります。自費診療ですが、自治体の助成対象となる場合もあります。
・その他の妊娠に関係するスクリーニング採血(肝機能、腎機能、プロラクチン、甲状腺機能、糖代謝、血糖値、インスリン、亜鉛など): 糖の検査とプロラクチンの検査については空腹時採血です。朝食抜きでご来院いただき、30分ほど安静にしていただいてから採血をします。糖の検査とプロラクチン以外は食後でも採血可能です。

⑥ご主人やパートナーの方の検査

検査を行う際には男性ご本人様の受診手続きが必要になります。検査結果は男性ご本人様の診療録に記録いたします。

・精液検査:精子の数や運動率を検査します。3~5日間禁欲の後に、ご自宅で専用容器に採取してご提出ください。
・感染症検査:血液検査でB型肝炎、C型肝炎、HIV、梅毒を検査します。自費検査になりますが、フーナーテストや人工授精を行う場合は、ご主人・パートナーの方にも必ず検査していただきます。また、奥さまやパートナーの女性の方がクラミジアトラコマティス抗体陽性の場合は、クラミジアトラコマティスの採血も行っていただきます。自費診療です。
・風疹抗体価:女性が妊娠中に風疹に感染すると、赤ちゃんが先天性風疹症候群になることがあります。風疹抗体価を血液検査することで、風疹への抵抗力がわかります。奥さまやパートナーの女性の方への感染予防のため、抵抗力が低い場合は風疹予防ワクチンを打つことをお勧めします。自費診療ですが、自治体の助成対象となる場合もあります。

 

2022年1月26日のクリニック日記で、2022年4月からの不妊治療 保険適用拡大についてご紹介しております。

2022年3月18日クリニック日記で、「妊娠できるの?」のご説明をしております

                           
記事監修院長 杉森 弥生

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記事監修村川 裕子

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