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HPVワクチンの積極的勧奨が再開されることやキャッチアップ接種については以前のブログでご紹介しましたが、2022年4月から
① 既に1、2回接種済みで長期間ブランクがある人も、初回からやり直すことなく3回目まで打てる
② 異なるワクチンを接種する「交互接種」も認める
ことになりました。
前回のブログでもお示しておりましたが、この内容は12月23日の第28回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会でも今後の議論の対象とされておりました。
キャッチアップ接種の対象が
1997年度(平成9年)から2006年度(平成18年)生まれの
期間が
2022年4月から3年間
無料で接種できる
に変わりはありません。
この決定に関する資料は、厚生労働省のHP(第47回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 資料)に示されています。
少しかいつまんで説明します。
1~5年の接種間隔が空いた場合、海外の研究では通常と同じくらいの免疫原性(血中抗体価など)と安全性が示されている。ただし、8年以上の接種間隔が空いた場合の情報はない。
米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドでは、接種間隔に上限を設けず、接種を1回目からやり直すことなく残りの回数の接種を行うこととしている。
→ → 標準的な接種スケジュールで接種を行うことが原則ではあるけれど、
長い間接種を中断していた方は、接種を1回目からやり直すことなく残りの回数の接種(2・3回目又は3回目)を行えることとする。
1、2回目に打ったワクチンの種類を覚えていなかったり記録を見つけられなかった場合、前回と異なる薬を打つことが出てくるかもしれない。
2価ワクチンも4価ワクチンも、同じ人に2種類のワクチンを打ったときの安全性や免疫原性(血中抗体価など)、有効性(予防効果)のデータはない。
・カナダでは、4価HPVワクチン2回接種から3年後の2価または4価ワクチンの追加接種の免疫原性と安全性の評価がされたが、 4価ワクチンの2回接種の3年後に3回目の接種を行う場合、2価ワクチンと4価ワクチンともに同等の免疫原性と安全性を有している可能性が示された。
・フィジーでは、4価HPVワクチンの最後の接種から6年後の2価ワクチン追加接種の免疫反応についての調査では免疫原性と安全性が示された。
・米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドでは、以前に接種した種類のHPVワクチンが入手できない場合や不明な場合には、他の種類のHPVワクチンで接種してもよいとしている。
→ →サーバリックス(2価)又はガーダシル(4価)のいずれか同一の製剤で接種を完了することが原則であるが、過去に接種したワクチンの種類が不明である場合には、医師と被接種者等がよく相談した上で、どちらのワクチンを選択しても差し支えないこととする。
※ ただし、ワクチン接種を1回のみ完了していて、残りをキャッチアップ接種する場合は、2回目と3回目の接種は同一のワクチンを用いることとする。
海外のデータがたくさん示されましたが、諸外国では9価ワクチンの接種も多い!日本ではまだ9価ワクチンは対象ではありません。
対象は2価ワクチン(サーバリックス)と4価ワクチン(ガーダシル)の2種類のみです。
続きます 🙂
HPVワクチンにつきましてはQ&Aに今までのブログをまとめてありますので、ご参照ください。