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こんにちは。
子宮頸がんに対する9価HPVワクチンの定期接種化の内容ついては前回のブログで書きましたが、
2023年2月8日の第52回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会では、より詳しい内容が審議されました。
① 2価または4価ワクチンで接種を開始し、令和5年4月以降に9価ワクチンで接種完了する場合の接種間隔について。
9価の接種方法に合わせて、1回目と2回目の最短の間隔を1ヵ月、2回目と3回目の最短の間隔を3ヵ月空けて接種する。
② 予防接種法上の定期接種として、追加接種は行わない。
(ただし、過去の接種歴が不明な場合は、医師と被接種者等との相談の上で初回接種から開始してもよい)
①2価ワクチンは原則1回目の次は1か月後に2回目、その次は5か月後(1回目から数えて6か月後)に3回目です。
2価ワクチンは標準的なスケジュールで接種できない場合、2回目は1回目から1か月以上、3回目は1回目から5か月以上かつ2回目から2か月半以上空ければ接種できます。
しかし、4価と9価ワクチンは、1回目の次が2カ月後に2回目を行うことになっています。
4価と9価ワクチンは標準的なスケジュールで接種できない場合、2回目は1回目から1か月以上、3回目は2回目から3か月以上空ければ接種できます。
今回の決定では原則、追加するワクチン(今回はシルガード9)に合わせるという方針になりました。
②すでに2価または4価ワクチンを打っており、残りのHPV型の感染予防のために9価ワクチンを打ちたいというお声が時折聞かれます。
有効性、副反応やコストなどを考慮した上で有意義かどうかという点についてはお答えしにくい部分でした。
この点についても、厚生労働省は示してくれました。
ただ、過去に接種したことがあるかどうかわからない場合は、例え全部で3回を上回ることになったとしても初回から投与開始するというのは仕方ないとしています。
また、3月8日に9価ワクチンについて製薬会社の添付文書に用法・用量の追加がされました。
9歳以上15歳未満の女性は、初回接種から6~12ヵ月の間隔を置いた合計2回の接種とすることができる。
2回目の接種は初回接種から少なくとも5カ月以上間隔を置いて実施すること。
2回目の接種が初回接種から5カ月後未満であった場合、3回目接種を実施すること。この場合、3回目の接種は2回目の接種から少なくとも3ヵ月以上間隔を置いて実施すること。
ということです。
2023年3月7日の第45回 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会でも、
令和5年4月からシルガード9の2回接種を定期接種することが了承されました。
通院や注射の負担が減るならいいことだと思います。
HPVワクチンにつきましてはQ&Aに今までのブログをまとめてありますので、ご参照ください。