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HPV(human papillomavirus)ワクチンに関するお問い合わせの続きです。
ご年齢に関するお問い合わせの他、子宮頸部細胞診異常のある方(異形成を発症している方など)からのご質問が多いです。
20代から50代の方まで、『私は打った方がいいですか?』と聞かれます。
これらのご質問については、MSD製薬のホームページに、シルガード9(9価ワクチン)とガーダシル(4価ワクチン)についてQ&Aが公開されています。
前提として、HPV関連疾患は
①HPV感染→ ②発症(異形成、がん、尖形コンジローマ等)
という流れですが、ワクチンが予防できるのは①HPV感染のみです。
既に①HPV感染している方が、②発症を予防することはできません。
今回は細胞診異常のある方、あった方について。
上記の、MSDホームページのシルガード9Q&Aからの引用です。
結論から言えば、既に子宮頸部異形成や尖圭コンジローマのある方にワクチンを打つことは可能です。
ただし、発症を予防したり、病変を改善することはできません。
軽度異形成や中等度異形成と診断された方でHPVの型判定(タイピング)をされた方もいらっしゃるかと思いますが、
まだ感染していないHPV型に対しては、予防効果が期待できます。
しかし、HPVの型判定(タイピング)ではわからないHPV感染が潜伏している可能性も最近指摘されています。
また、接種することによって病変が悪化したり、がんに進んだりすることはありません。副反応が増強することもありません。
現在のところ、子宮頸がん検診で異常があった方が、HPVワクチン接種を受けたら前がん病変が減少するというデータはまだありませんので、当院としても積極的にお勧めできるものではありません。
ご質問等ございましたら、お気軽にWebまたはお電話(03-3818-1132)でご予約ください。